木魚歳時記 第3577話

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(三)従者はころあいを見はからい、ていねいな一礼をしてから、
「では、間違いなくお共致して参ります。馬の鞍も津山あたりで手にいれましょう。どうぞ何事もご心配なく」
(佐藤春夫『極楽から来た』)280

      汗だくの鴉ごろごろ鳴いてゐる

 「ボクの細道]好きな俳句(1327) 山口誓子さん。「炎天の遠き帆やわがこころの帆」(誓子) これも代表句の一つでしょう。炎天の砂浜に立って遠く水平線をゆく白帆を眺めておられるのでしょう。灼熱の大地(この世の煩悩)と紺碧の海原(悟りの境地)の対比を詠われた? そのように読むならば、さらに奥行きの深い一句となるのかも・・