木魚歳時記 第3523話

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 ここの国の音楽は白拍子(しらびょうし)や少女歌手たちがひとの餌食(えじき)となって聴衆の劣情にこびたり、名を争う作曲者が卑俗な曲をものして風俗の乱れをも構わぬのとはわけが違う。
 この点、現代のラジオやテレビの番組とは似て非なるもののようである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)226

      秋の夜の銀河鉄道999

 「ボクの細道]好きな俳句(1274) 金子兜太さん。「マッチの軸頭そろえて冬逞し」(兜太) 昔、マッチ棒は生活必需品でありました。ですから、なにかの折に、すぐに使えるよう、マッチの軸(頭)をそろえるような行為は日常茶飯事のことでした。「冬逞し」とありますから、コタツから出られないような寒さの中で、の、作者の手なぐさみの一時であったのかも?