木魚歳時記 第3514話

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 極楽の人々は、朝早くから、花を盛る器を持ち出し、それを満地の曼荼羅華を採り持って、アミダ仏を初め十万億といわれる他の世界の諸仏たちに供養をささげたのち、すみやかに極楽浄土に帰って来て、七宝樹林の並木のなかを散歩して朝食をとる」
(佐藤春夫『極楽から来た』)217

      短日をだましだましに掛接屋

 「ボクの細道]好きな俳句(1265) 平井照敏さん。「万緑や鴉の目玉もりあがる」(照敏) 照敏さんの作品はことばの選択が美しい。なるほど、鴉は、瞬(まばた)き、つまり、白目と黒目のうごきに特徴があります。たえずまばたきしています。そこをとらえて「もりあがる」と表現するところが凄い。万緑の色彩感の中で「緑・黒・白」が効いています。