木魚歳時記 第3496話

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「極楽をこういろいろな言葉で申すほか別に『じゃっこうど』というのがある。寂光土、さびしいひかりののつちと書くが、決してさびしいのではない。しずかに落ちついた真理の光がものみなを照らしている静かに楽しい国という意味なのだ」         (佐藤春夫『極楽から来た』)199 (198欠番)

               僧形のミイラ抱きて山笑ふ

「ボクの細道]好きな俳句(1247・1246欠番) 飯島晴子さん。「しかるべく煮えて独りの牡丹鍋」(晴子) ひとりで牡丹鍋を食べる。鍋を囲む人の数(大勢ならなお楽しいが)にかかわりなく、さくら鍋はぐつぐつと煮えます。なんだか少しぐらいゆっくりと煮えてほしいのに、わたくし独りなんだから! そんんな作者のつぶやきが聞こえてきそうです。「病葉の己がうちなる寂光土」(木魚)