木魚歳時記

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木魚歳時記 第3463話

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ここには樹木らしいものは何一つなく、あるのはただ、あちらこちらの低い灌木(かんぼく)の叢(しげみ)ばかり、一面の緑あせて黄ばんだ枯芝の行く先々にりんどう、ききよう、なでしこ、おみなえしがいたましくやせた茎にゆかしい花の色を見せていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)165

      初しぐれもやしの髭のひかり出す

 「ボクの細道]好きな俳句(1213) 藤田湘子さん。「父に金遣りたる祭過ぎにけり」(湘子) 「遣りたる」はいつ? 祭りの日だから小遣いをあげた(現在形)。祭りの日に小遣いをあげていた(過去形)。ボクは後者と読みました。その方が、妙に父のことを思い出してさびしい気持ちになる。祭を見て「あの頃」を思い出すからです。