(四)九月半ば、秋晴れのさわやかにつづいた一日を、観覚は学侶一同にむかって、主峰の山頂へ登ってみようといいだした。
彼は童子がこのごろ、時々悄然(しょうぜん)としている姿をも、また好んで墓域の東側の樹下に眺望を楽しんで立っているのも知っていたから、
(佐藤春夫『極楽から来た』)162
落鮎の肩ゆるませて錆にけり
「ボクの細道]好きな俳句(1210) 藤田湘子さん。「わが屋根をゆく恋猫は恋死ねや」(湘子) わかります。あの「寸前」の声(叫び)はすさまじい、というか切ない。とても他人事(ひとごと)とは思えません。あっ、人ではないか猫でした。それにしても、はやく、示談・合意が成立して欲しい。