観覚は心のつめたい人ではなくて、父を失ったこの童子に対しては父ほどの温情を心の底に深く蔵しながら、それよりはこれをこそ本当の愛情と信じて、専ら師匠の厳しさでこの童子に対した。観覚はもと唯識系の学者で、こういう理性的な人であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)138
青嵐あれから子猫見かけない
「ボクの細道]好きな俳句(1184) 辻 桃子さん。「秋風やカレー一鍋すぐに空」(桃子) 食べざかりを子育て中の家庭でのお話でしょう。カレーは翌日もつづけて食するもの、そんな話を聞いたこともあります。さて、「空」とは、カラか、クウか、アキか? 少なくとも「ソラ」でないことは確か。