木魚歳時記 第3420話

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 と、観覚は語りつづけた。
「そなたは極楽から来た人として生まれたままの心で年をとり、娑婆気に染まないで人間世界の有様をよく見て人間界を導いて娑婆に極楽の空気と光とを持ち来たし、極楽に娑婆の現状を伝える人として帰ってもらいたいのだ」
(佐藤春夫『極楽から来た』)123

  (平成17年~20年)「足跡(2)」
      老僧は鐘と撞木で春を出す

「ボクの細道]好きな俳句(1170) 小西昭夫さん。「仏壇は要らぬさくらんぼがあれば」(昭夫) ふむ。樹木葬、散骨、墓仕舞など、暮らしの中の仏教の在り方も変わりつつあります。まさに「諸行無常」なのです。それにしても「仏壇は要らぬさくらんぼ」とは! この作者のエスプリというかブラックユーモアの凄さには舌を巻きます。