木魚歳時記 第3390話

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 弓削では、初め稲岡の仕返しや国衙(こくが)からの沙汰を覚悟していたのに、一向どちらもないのが、かえってうす気味悪くて、様子をさぐっているうち、時国が傷のため枕もあがらないと知れたのである。
(佐藤春夫『極楽から来た』)94

      たましひの頭にのぼりたるかき氷

 「ボクの細道]好きな俳句(1139) 田中裕明さん。「小鳥来てこの膝小僧だけまるし」(裕明) 「この膝小僧」? 「子の膝小僧」? やはり前者(この)でしょうか? ふと何気なしに(自身の)膝小僧を撫でるとき、庭に、愛らしい小鳥の訪れがありました。日ごろその存在すら忘れているわが膝小僧への感謝の気持ちを詠ったものと読みました。