木魚歳時記 第3357話

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 たいまつの火は山地からの組が、山づたいを漆氏居館をわきの山こぶに来て、のろし台を占拠し、今まさに居館の西から突入の態勢にある合図であった。
 彼らが裏手から討ち入って漆家の人々の注意が裏手に集まっている間に、水流のない東側の丘を越えて別働隊が攻め入るというのが作戦であり、二手に分かれた時の打ち合わせであった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)62

     山眠る悉有仏性倶会一処

 「ボクの細道]好きな俳句(1106) 川崎展宏さん。「夕菅は胸の高さに遠き日も」(展宏) 「♪ ゆうすげは~」の歌謡曲を連想いたします。これは凡中の凡人の鑑賞です(汗)。夕菅(ゆうすげ)の「胸の高さに」と位置関係を具体的に、そして「遠き日も」と時間情報まで織り込むのが一流俳人なのでしょう。