木魚歳時記

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木魚歳時記 第3353話

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(五)山峡の深夜は昼間の太鼓の音も絶え、天地は寂としてやみに包まれ、死んだもののようであった。丑(うし)の刻を約した村人たちは定刻をも待ち切れないで、手に手に得物(えもの)を携え預所の庭先に集まり群れた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)59

     しばらくは月の光に照らされて

 「ボクの細道]好きな俳句(1104-2) 川崎展宏さん。「子雀のへの字の口や飛去れり」(展宏) 雀にしても、つばめにしても、巣の中で親の運ぶ餌をわれさきにねだる小鳥の口は黄色くて異様に大きい。全身口だけのお化けのようです。しかし、やがて小雀には自由な天地を求めて巣立ってゆく定め(別れ)が待ち受けています。