木魚歳時記 第3342話

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(四)この日、山々には晩春のかすみがたなびき、空は低く垂れてうすぐもりした天地は、その心臓の鼓動のように、弓削稲岡一帯の新緑の山地に山彦して、にぶくとどろき波打っていた。
(佐藤春夫『極楽から来た』)48

      炎熱のそこさきはわからない

 「ボクの細道]好きな俳句(1093) 坪内稔典さん。「三月や人のきれいな膝小僧」(稔典)人のきれいな! ボクなら、きれいな人の! あっ、それなら説明になる? しかし、「人」は女性でしょうが、もし、男性の膝小僧など見たら病気になる。詩的であるかそうでないか。才能ありか凡人か。その境目が「人のきれいな」の措辞にあるのでしょう(汗)。