木魚歳時記

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木魚歳時記 第3341話

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 年を経ても夫人秦氏との間にはまだ一子の無いことであったが、これさえも岩間観音に祈願した末に、夫人が一夕かみそりをのむと夢みて生み得た一人の男児は年とともに心身が発育しすこやかにさかしく末頼もしい幼童と思われて、時国の幸せはいまこそ、藤原の長者道長ではないが、望月のかけたるところの無いものと、おのれにも他人にも思われるのであった。
 しかしながら、人間の世界にあっては、他にすぐれて幸福ということ自体が、一転する危機としてまた一つの禍(わざわい)であるのかも知れない。
(佐藤春夫『極楽から来た』)47

      ただ灼けて水をごくごく飲んでゐる

 「ボクの細道]好きな俳句(1092) 坪内稔典さん。「百日草がんこにがんこに住んでいる」(稔典) 根強そうにはびこる百日草を「がんこ」のリフレインと「住んでいる」と比喩で描いて成功した作品です。なによりもネンテンさんの俳句は楽しい。ボクもネンテンさんをまねて「楽しい」俳句を作りながら終わりたい(汗)。