木魚歳時記 第3340話

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 漆時国は父祖伝来の稲岡の庄を領し、また父祖伝来の好もしい笛吹山下の居館に安住し、二十 七歳に及んでは、国内で漆氏と並び称される旧来の名族秦氏(はたうじ)の姫を迎えて夫人とし、つづいて一身は押領使として地方武士の元締めと仰がれるほど、人のうらやむ身の上にただ一つの不足としては、
(佐藤春夫『極楽から来た』)46

      人間のこはれるときや石鹸玉

 「ボクの細道]好きな俳句(1091) 坪内稔典さん。「一日のどこにも桜とハイヒール」(稔典) 花見の頃ともなれば、どこに行っても、どこもかしこも花見客であふれかえる。このことを言い換える(「ハイヒール」)で洒落た作品となる例です。こうした大勢の花見客に桜の根元を踏まれると桜の木は弱るのですが・・