木魚歳時記 第3338話

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 漆氏(うるまうじ)は時国(ときくに)の代になって押領使(おうりょうし)に任じられるとともに、もとから三棟あった居館にまた一棟を増築する勢いであった。武士としてまた稲岡の領主として、漆氏は二百年足らずのうちにこの富と勢力と社会的栄誉とを順次に加え来たことが知れる。あたかも地方武士が頭をもたげる時代の波に乗ってまさに順風の帆を上げた漆氏であった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)44

      山滴る万物すでに仏たり

 「ボクの細道]好きな俳句(1089) 坪内稔典さん。「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」(稔典) 問題は「ぽぽのあたり」です。ボクなど、すぐエロい隠語の妄想を掻きたてますが、そこで語源をあさりましたがわかりません。「どこと問われてもねえ」と、笑っている作者の顔が浮かんでくるようです。因みに、連作に「たんぽぽのぽぽのその後は知りません」とありました。