木魚歳時記

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木魚歳時記 第3308話

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 定明の母は定明を産み落とすとすぐ産後のわずらいで死んでしまったが、母方には母の弟がまだ健在で家を継いでいた。家が少し遠いせいで、平素はあまり往き来もなかったが、父は義弟を頼もしい人物として実弟同様に時々ものを相談していたのを思い出して、自分も叔父に相談してみようと思いついたのであった。ひょっとしたらここにでも思ったところに父はいなかった。
(佐藤春夫『極楽から来た』)14

   ひなげしや与謝野晶子が咲いてゐる

「ボクの細道]好きな俳句(1059) 能村登四郎さん。「紙魚ならば棲みても見たき一書あり」(登四郎) 「紙魚」(シミ)は夏の季語です。本に棲みついて紙を食らって生きます。シミに食われた痕はミミズが這ったように空洞となります。ボクが「シミ」なら伏字(ふせじ)の多用してある秘蔵本に棲みついてみたい(汗)。