「今日のことば」
階段の上に何物かがあらわれた。
広い風呂場を照らすものは、
ただ一つの小さな釣り洋燈のみである。
確(しか)と物色はむつかしい。
(夏目漱石『草枕』)抄22
「ボクの細道」好きな俳句(1037) 星野立子さん。「ひらきたる春雨傘を右肩に」(立子) なんでもない仕草とか出で立ちが作品となる典型的な例です。しかし「春雨傘」がこれほど情緒情報を発信する作品はそう多くはありません。常々「季語に語らせよ」と教えられて来ましたがその意味がよくわかります。