木魚歳時記 第3285話

f:id:mokugyo-sin:20171223052621j:plain

 「今日のことば」
    誰か来たなと、身を浮かしたまま、
    視線だけを入口に注ぐ。
    しばらくは軒(のき)をめぐる
    雨音のみが聞こえる。
     (夏目漱石『草枕』)抄21

 「ボクの細道」好きな俳句(1036) 星野立子さん。「何といふ淋しきところ宇治の冬」(立子) なるほど、宇治大橋から眺める景色は、今も変わりなく寂寞(せきばく)としています。ただし、歴史・文学・伝統などなど、それぞれ受け取る側の思いが異なりますから一概に「寂しい」とはいえないような気もします。

      銭湯へ煤逃したる某氏S