木魚歳時記 第3270話

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 「今日のことば」
    馬子唄の鈴鹿越ゆるや春の雨
    「おや源さんかい。また城下へ行くかい。」
    「娘に霊厳寺の御札をもらってきておくれ。」
    「お秋さんは仕合せかい。」
    「仕合せとも、あの那古井のお嬢さまと比べて御覧。」
      (夏目漱石『草枕』)抄6

 「ボクの細道」好きな俳句(1021) 藺草慶子さん。「踏む影のそばからあふれ盆踊」(慶子) 盆踊りの盛んな時代の作品でしょう。盆踊りは地域衆の踊りですから、一定のルールはありますが、参加者は自由で踊りの「環」(わ)も乱れることがあります。また、盆おどりの意味も、時代につれて、ご先祖への供養とか地域の親睦・娯楽の内容から、違ったものに変わりつつあります。

      さつきから時雨心地にひたりけり