木魚歳時記 第3206話

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 「今日のことば」
    思ひなしかその死んで
    凍えてしまった
    小十郎の顔はまるで
    生きてゐるときのやうに
    冴え冴えしくて何か笑っている
    やうにさえ見えたのです
     (宮沢賢治「なめとこ山の熊」)28

 「ボクの細道」好きな俳句(956) 石田郷子さん。「親と子と冬の日向をとほりけり」(郷子) (ボクの生まれた)寺には、昔、内風呂がありませんでした。ですから、家族はみんな銭湯に通いました。とりわけ、家内は夕餉の支度をすませてから、近くの銭湯にまで幼子を連れていきました。この作品のような日常が、毎日、繰り返されていたのです。それはそれで質素ながら懐かしい思い出です。
  

        悪漢も三杯食ひしむかご飯