「今日のことば」
小十郎はがあんと 頭が鳴って
まはりいちめんまつ青になった。
それから遠くでかう云ふことばを
聞いた。「おゝ小十郎おまへを
殺すつもりはなかった。」
(宮沢賢治「なめとこ山の熊」)22
「ボクの細道」好きな俳句(950) 石田郷子さん。「あたらしき鹿のあしあと花すみれ」(郷子) 鹿に踏まれることもなく菫(すみれ)の花が咲いていた。さて、坊主ハゼという小魚は、頭が丸く腹の鰭(エラ)や唇が吸盤状のため、急流も岩に吸いついて遡上することができます。仏教では、「一期一会」(いちごいちえ)と説きます。坊主ハゼも鯊(ハゼ)の妻とめぐり会い生涯を終えそうです。
連れ添ひて一期一会や鯊の妻
鯊(はぜ)