「今日のことば」
びしゅといふやうに
鉄砲の音が小十郎に聞こえた
ところが熊は少しも
倒れないで嵐のやうに
黒くゆらいでやって来た
(宮沢賢治「なめとこ山の熊」)21
「ボクの細道」好きな俳句(949) 石田郷子さん。「ことごとくやさしくなりて枯れにけり」(郷子) 曼珠沙華でしょうか? 女郎花でしょうか? それは作者でなければわかりません。しかし、浮世の艶やかさをきれいさっぱり脱ぎ捨て、飄々としてお浄土へと旅立つ風情の女性(比喩)のことが思い浮かびます。このボクも「すこしは飄々としたかな?」と、(相棒に)問うと、「それはもう。老衰やから・・」とオウム返しされました。