木魚歳時記 第3199話

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 「今日のことば」
    びしゅといふやうに
    鉄砲の音が小十郎に聞こえた
    ところが熊は少しも
    倒れないで嵐のやうに
    黒くゆらいでやって来た
     (宮沢賢治「なめとこ山の熊」)21

 「ボクの細道」好きな俳句(949) 石田郷子さん。「ことごとくやさしくなりて枯れにけり」(郷子) 曼珠沙華でしょうか? 女郎花でしょうか? それは作者でなければわかりません。しかし、浮世の艶やかさをきれいさっぱり脱ぎ捨て、飄々としてお浄土へと旅立つ風情の女性(比喩)のことが思い浮かびます。このボクも「すこしは飄々としたかな?」と、(相棒に)問うと、「それはもう。老衰やから・・」とオウム返しされました。

        リビングの蛇口ひねれば水冷た