「今日のことば」
小十郎はどきっとしてしまひました。
そばに寄って見ましたらちゃんと
この前の熊が口からいっぱい
血を吐いて倒れてゐた。
小十郎は思はず拝むやうにした。
(宮沢賢治「なめとこ山の熊」)14
「ボクの細道」好きな俳句(942) 石田波郷さん。「吹き起こる秋風鶴をあゆましむ」(波郷) 波郷さんの作品は、なぜか読者の心に迫ります。山口誓子さんの作品が、鋼(はがね)を打つて作る名刀のように強靭とするならば、波郷さんの作品は折鶴を織るような繊細さで迫る名品です。そして両人とも「上品上生」(じょうぼんじょうしょう)の秀句を生む名手です。比して「下品下生」の駄作(下記)を並べるのがボクです(汗)。
偕老の同穴したりちんちろりん
偕老(かいろう)