「今日のことば」
熊は両手をあげて叫んだ
「おまえは何がほしくておれを
殺すんだ。」(そこで小十郎は)
「あゝおれはお前の毛皮と、
胆(きも)のほかには
なんにもいらない。」
(宮沢賢治「なめとこ山の熊」)10
「ボクの細道」好きな俳句(938) 大木あまりさん。「寝ころべば鳥の腹みえ秋の風」(あまり) めずらしい目線(ローアングル)で、芝生にでも寝転んで、近寄る鳩か雀のお腹を眺めていたのでしょう。それは、あまり美しいものではないとしても、普段、目にすることのないおどろきがあったのかも知れません。季語の「秋風」と調和して、ごく日常的なのどかな雰囲気が伝わってまいります。