「今日のことば」
(狸は)
たうたう
兎の両方の耳を
たべてしまいました。兎も
さうきいてゐると、
たいへんうれしくて
ポロポロ涙をこぼして
云ひました。
(宮沢賢治「顔を洗はない狸」)9
「ボクの細道」好きな俳句(917) 桂 信子さん。「女ざかりという語かなしや蝉しぐれ」(信子) 「女ざかり」とは、作者ご自身のことでしょうか? 作者は、若くして伴侶と死別されたと聞いています。孤閨(こけい)を守りながら、俳句結社の主宰として、俳句作家としての生涯を貫かれたようです。ならばこそ「蝉しぐれ」の季語が、いっそうにわずらわしく、また、哀しく感じられるのもわかる気がします。
夕焼けがとてもきれいよお父さん