木魚歳時記 第3163話

f:id:mokugyo-sin:20170821063958j:plain

 「今日のことば」
    兎も一緒に念猫(ねんねこ)を
    となえはじめました。
    「なまねこ、なまねこ、なまねこ。」
    狸は兎の手をとって
    もっと自分の方へ引きよせました。
     (宮沢賢治「顔を洗はない狸」)4

 「ボクの細道」好きな俳句(912) 石田波郷さん。「まくなぎを唇(くち)にあてたる独り言」(波郷) 「まくなぎ」は、低空を浮遊する小さな羽虫の類で、ヌヌカとも称されます。さて、独り暮らしなら、4.5日はしゃべることがない? そんなこともあるのかも知れません。そんなボクが、外に出て、ぶつぶつ「独り言」しながら歩くと掲句のようなことが起こるような気がします。

       残る蚊のきのふもけふもうごかない