「今日のことば」
(狐の幻燈会)
狐こんこん狐の子、
去年狐のこん兵衛が
左の足をわなに入れ
こんこんばたばた
こんこんこん。
(宮沢賢治「雪渡り」)16
「ボクの細道」好きな俳句(907) 広瀬直人さん。「巣を張つて日の暈に入る女郎蜘蛛」(直人) 小径のわきに「蜘蛛の囲」、つまり蜘蛛の巣を見つけたところ、蜘蛛の巣に陣取る女郎蜘蛛が、まぶしい「日の暈(かさ)」、つまり太陽に透けて見えたというのです。おそらく、逆光に浮かぶ女郎蜘蛛の黒々と猛々しいさまは、戦国武将の闘魂よりたくましい? そんなことを作者は連想されたのでは?