木魚歳時記

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木魚歳時記 第3091話

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 「今日のことば」
    庭のなか(6)
    林檎の木(向かい側の梨の木に)一お前さんの梨さ、
    その梨、その梨・・お前さんのその梨だよ。
    あたしがこさえたいのは。
    (ルナール『博物誌』)

 「ボクの細道]好きな俳句(843) 井上菜摘子さん。「ゆふやけの端をめくれば磨崖仏」(句集『さくらがい』) 「端をめくれば」の語彙(ごい)に尽きます。菜摘子作品の凄いのは、卓越したセンス(感性)により掬い上げられた独自の語彙と、それを17文字に紡ぎ上げる行程に寸分の狂い(ブレ)のないことです。読者は、圧倒的に迫る「写楽画」を眺めるように、菜摘子作品の完成度に酔い痴れます。さて、秋・冬・春・夏季の順に、菜摘子さんの俳句をご紹介して来ました。句集『さくらがい』には、他にも秀句が満載です。また、折に触れご紹介できればと考えています。

        ほうたるをつかみそこねし木偶坊  

                      木偶坊(でくのぼう)