木魚歳時記 第3039話

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 「かれは、われを罵(ののし)った。かれは、われを害した。かれは、われにうち勝った。かれは、われから強奪した。」という思いをいだく人々には、怨(うら)みはついに息(や)むことがない。(ダンマパダ)

 「ボクの細道]好きな俳句(795) 正木ゆう子さん。「揚雲雀空のまん中ここよここよ」句集(『静かな水』) 揚げひばりが、大空の到達点で、フォーバークラフト(空中停止)しながら「ここよここよ」(いらっしゃい)と歌っているというのです。また、落雲雀は、着地点を明かさないといわれます。つまり、巣穴・幼鳥の居場所を外敵の目からそらすためでしょうか? 一見のどかに見える一句の中に、野生の営みの厳しい現実があり、しかも、それをユーモラスに表現したところに作者の正確な観察の目と「遊び心」を感じ好感が持てます。

 「今日のことば」
         若いうちは学び、
         年をとったら理解する。
         (マリー・エブナー)

          遅咲きのさくら抱きて山笑ふ  

                     抱(いだ)き