木魚歳時記 第3006話

f:id:mokugyo-sin:20170317064500j:plain

 (学生ビンギャの質問)ビンギャがたずねた。「四方と四維(しい)と上と下と、これらの十方の世界において、あなたに見られず聞かれず考えられずまた識(し)れない何ものもありません。どうか理法を説いてください。それをわたくしは知りたいのです。この世において生と老衰とを捨て去ることを。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(761) 波多野爽波さん。「春宵や食事のあとの消化剤」(爽波) 「春宵」(しゅんしょう)だからいいのです。熱帯夜では俳句とはならない。それにしても「春宵」と「消化剤」というの組み合わせはなかなか思いつくものではありません。とりわけ、こうした作品が、爽波さんの時代(虚子晩年)に作られたことに驚きを感じます。

 「今日のことば」
         自分の内なるものも外なるものも、
         見ているものを変える必要はない。
         ただ見方を変えればいいのだ。
            (タデウス・ゴラス)

          囀りの消えなば消えね喫茶店