木魚歳時記 第2782話

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 (並ぶ応答―長編)ブッダは説く「ねがい求める者には欲念がある。また、はからいのあるときには、おののきがある。この世において死も生も存しない者、かれは何を怖れよう、何を欲しよう。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(544) 小川双々子さん。「昼寝びと背中この世の側にして」(双々子) おそらく昼寝をするおやじの背中を見ての一句かと思います。この世(暮らし)を刻み込んだ背中をこちら側(この世)に向け、昼寝に耽(ふけ)る父の背中のなんと大きくて広いことよ。「昼寝びと」を作者自身と読むことも可能でしょう。その場合は、家族に知られていない一面(あちら側)とは? そんなことを考えてみるのも楽しいものです。

       麗しの『仏陀のことば』したたれり