木魚歳時記 第2654話

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 (悪意についての八つの詩句) 師(ブッダ)は修行僧に説かれた「諸々の悪事に関する固執(これこれのものであると)を確かに知って、自己の見解に対する執著(しゅうじゃく)を超越することは容易ではない。故に人はそれらの(偏執の)住居(すまい)のうちにあって、ものごとを斥(しりぞ)け、またこれを執(と)る。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(418) 鴇田智哉さん。「逃水をちひさな人がとほりけり」(智哉) 「菫ほど小さきひとに生まれけり」(漱石)の作品が浮かびます。もちろん、揚句は、それとまったく違います。「逃水」となると、どうしても「追いかける」の発想が脳裏から離れません。遥か遠くの逃水の中を「小さな人」が横断する。そうした発想が句作には必要なのです。毎日、何万句とつくられるであろう? 俳句に独創性があってこそ句作が楽しいのです。

        春の月夜中を過ぎたいまごろに