木魚歳時記 第2571話

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 (ナーラカ) 師(ブッダ)はいわれた「凡夫は欲望と貪(むさぼ)りとに執着(しゅうじゃく)しているが、眼(まなこ)ある人はそれを捨てて道を歩め。この(世の)地獄を超(こ)えよ。」(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(337) 鳥居真理子さん。「なまはげの股間を猫の通りけり」(真理子) そうです「なまはげ」は怒涛(どとう)のごとく迫ります。小さな子どもたちは目をつりあげて逃げまどいます。その騒ぎに、猫も面食らったのでしょう。逆上して「なまはげ」の方に突進し、あろうことか「なまはげ」の股間(こかん)をすり抜けたというのが句意です。諧謔味(かいぎゃくみ)の中に逆転の発想が効いていて愉快です。

         偸盗のここにあつまる冬館  

                    偸盗(ちゅうとう)