木魚歳時記 第2563話

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 (ナーラカ)序 「すぐれた勝利者(ブッダ)が法輪をまわしたもう」とのうわさを聞き、アシタという(仙人)の教えのとおりなったときに、出かけて行って、最上の人である仙人(ブッダ)に会って信仰の心を起し、いみじき聖者(ブッダ)に最上の聖者(ブッダ)の境地をたずねた。(スッタニパータ) 注:「序」おわり

 「ボクの細道]好きな俳句(331) 田中裕明さん。「寒林を煙のぬけてゆくところ」(裕明) すっかり「裸木」(はだかぎ)となった林に入ると、まばらに立つ樹木の幹は、わびしさを通り越して不気味に<なまなま>しくすら感じるものです。「ひょっとすると、この樹木が<まばら>に立つのは、自分の<いのち>が煙となったいま抜けやすいように」。そんな作者のつぶやきが聞こえてきそうな作品です。

         冬蠅のああ今日こゝに果てんとや