木魚歳時記 第2554話

f:id:mokugyo-sin:20151221052646j:plain

 (ナーラカ)序 アシタ仙人は、こころ喜び、嬉しくなって、その児を抱きかかえた。その児は、頭の上に白い傘をかざされて白色がかった毛布の中にいて、黄金の飾りのようであった。(スッタニパータ)

 「ボクの細道]好きな俳句(322) 石田波郷さん。「暁に死せば息白し者等囲み立つ」(波郷) 想像ですが、もし、第二次世界大戦でシベリアに抑留されていたとしたら。また、日本の北国の朝であったとしたら。また、北国でなくとも冬の寒い朝であったとしたら。揚句のような状況は生まれるのかも知れません。状況は違いますが「死にたれば人来て大根煮きはじむ」(下村槐太)という作品もあります。場所も、時間も、状況も、それは異ったとしても、人が死んだときに起こる現象、行動は、似たり寄ったりであるという気がいたします。

         北国の風にも負けず寒さにも