木魚歳時記 第2529話

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  (コーカーリヤ) 師(ブッダ)は諸々の修行者に告げられた「口汚く、不実で、卑(いや)しい者よ。生きものを殺し、邪悪で、悪行をなす者よ。下劣を極め、不吉な、でき損(そこ)ないよ。この世であまりおしゃべりするな。お前は地獄に堕ちる者だぞ。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(297) 芥川龍之介さん。「木がらしや目刺にのこる海のいろ」(龍之介) 龍之介さん、漱石(そうせき)さん、井伏鱒二さん、思い当たる文豪が(余技として)作られた俳句の中で、龍之介さんの俳句が好きです。これは、ボクの好き好みの問題です。しかし、例えば「叩かれて昼の蚊を吐く木魚かな」(漱石)の作品は、ウイットに富んでいますが、どこか「智にはたらく」という匂いがしますす。ところが龍之介さんの「海のいろ」の措辞には、どこか、人生の深部にとどく何かがあるような気がするのです。

        裸木のそんなにすごいわけがない