木魚歳時記 第2494話

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 (ヴァーセッタ) 師(ブッダ)は答えた「在家者、出家者のいずれとも交わらず、住家(すみか)がなくて遍歴し、欲の少ない人、かれをわたくしは(バラモン)と呼ぶ。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(263) 富沢赤黄男さん。「蛇苺遠く旅ゆくもののあり」(赤黄男) 「蛇苺」はバラ科の植物です。果実は苺に似ていてしかも蛇が食するに都合のよい大きさです。しかし「苺」とは別種のようです。さて「蛇苺」には、とかく、ミステリアスな印象がつきまといます。そこで、旅立つ者に待ち受けるであろうさまざまな出来事、旅ゆく者との離別の寂しさ、そうした心の動揺を示す季語として効いています。

           天帝もあきれ果てたる破蓮 

                     破蓮(やれはちす)