木魚歳時記 第2492話

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 (ヴァーセッタ) 師(ブッダ)は答えた「すでにこの世において自己の苦しみの滅びたことを知り、重荷をおろし、とらわれのない人、かれをわたくしは(バラモン)と呼ぶ。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(261) 藤田湘子さん。「鯉の口朝から強し半夏生」(湘子) 「半夏生」(はんげ)とは、陰暦7月初ごろの季節を指します。因みに、その頃に咲く烏柄杓(からすびしゃく)と呼ばれる植物を指すこともあります。また、その頃に降る雨のことを「半夏雨」(はんげあめ)と称します。さて、鯉は勢のよい魚ですから、梅雨の頃でも朝から食欲旺盛です。餌を求めてときには水面に浮きます。そんなとき、大きな口(咽の奥まで見える)をひらき、ぱくぱく音を立てます。

        老僧の腹へつるりと熟柿かな