木魚歳時記

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木魚歳時記 第2469話

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 (ヴァーセッタ) 師(ブッダ)は答えた「小さなものでも、大きなものでも、四足獣にも(種類の区別のあることを)知れ。かれらの特徴は生まれにもとづいているのである。かれらの生まれは、いろいろと異なっているのである。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(238) 福田甲子雄さん。「音たてず蟻の門渡り山へのび」(甲子雄) 「蟻の門渡」(とわたり)とは? 蟻の道が「門」(かど)の前を横切り、遥か、山の方にまで連なって見える。そんな風景を詠った作品です。なるほど、蟻の列の作品はこれまでもいくどか目にしたことがあります。しかし、揚句の場合は「音たてず」の効果音で、読者の目を現場に読釘付けにしておきながら、さらに「山へのび」の措辞で、読者の目を一気に遠方へと転換させるという、短小と長大の対比(荒技)、そうした発想の巧妙さと独創性の光る秀作です。

           秋冷の京都化野念仏寺

                     化野(あだしの)