木魚歳時記 第2444話

f:id:mokugyo-sin:20150901014502j:plain

 (矢)師(ブッダ)は説かれた「見よ。見まもっている親族が、とめどもなく悲嘆に暮れているのに、人は屠所(としょ)に引かれる牛のように、一人ずつ、つれ去られる。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道]好きな俳句(214) 橋本多佳子さん。「夫恋へば吾に死ねよと青葉木菟」(多佳子) 青葉木菟(あおばずく)が効いています。飯島晴子さんもそうですが、多佳子さんの作品がたびたび登場いたします。それは、ボクの好きな作家だからです(理由は異なりますが)。揚句は、作者が、夫君に先立たれた頃の作品だと思います。他に「月光にいのち死にゆくひとと寝る」(多佳子)もあります。両作品とも彼女の感情の起伏がよく伝わる好きな作品です。

         色鳥の来たこと妻に話さない