木魚歳時記 第2201話

f:id:mokugyo-sin:20150101041010j:plain

 (ラフーラ)「無知のおもいを修せよ。心にひそむ傲慢(ごうまん)をすてよ。そうすすれば汝は傲慢をほろぼして、心静まったものとして日を送るであろう。」(スッタニパータ)

 [ボクの細道] 顔を洗はない狸(1) 狸はわざと顔を洗はなかったのだ。(中略)狸は、すっかりお腹が空(す)いて一本の松の木によりかかって目をつぶってゐました。すると兎がやって参りました。「狸さま。かうひもじくては全く仕方がございません。もう死ぬだけでございます。」狸がきもののえりを掻(か)き合わせて云ひました。「さうぢゃ。みんな往生ぢゃ。山猫大明神さまのおぼしめしどほりぢゃ。な。なまねこ。なまねこ。」(『宮沢賢治全集7』p83)

       生れ生れて生れ生れ生れて去年今年 

                         生(あ)れ