木魚歳時記 第1994話

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「慈しみの経」(6)「何びとも他人を欺(あざむ)いてはならない。たといどこにあっても他人を軽んじてはならない。悩まそうとして怒りの想いをいだいて互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。」(スッタニパータ)

 「己(おのれ)の安楽を望むだけでなく、他人に安楽を与えねばならない。」と説きます。さて「慈悲」とは「跋苦与楽」(ばっくよらく)であると述べました。後半の<与楽>こそが「慈悲」の究極の願いであり、究極の行為となります。すなわち、己(おのれ)の幸せを求めるだけでなく他人の幸せをも願う行為。これを後期仏教「大乗仏教」)では「菩薩道」(ぼさつどう)と称します。

        蠅叩きなむとあみだでなむあみだ