木魚歳時記 第1765話

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 丈六さん 

 泉涌寺(せんにゅうじ)の総門をくぐると、丈六(じょうろく)の釈迦を安置した、戒光院(かいこういん)がある。身の丈が、約五・五メートル、昔から、大きな仏像のことを、<丈六さん>と呼んだそうな。この釈迦如来(しゃかにょらい)の喉(のど)に、しみのような傷跡が残っているそうな。なんでも、昔、後水尾天皇が即位(そくい)の時に、争いに巻き込まれ首を刺される夢を見られたとか。そして翌朝、この釈迦如来(しゃかにょらい)の喉元に、血の流れたあとが残っていた。以来、身代りの<丈六さん>と呼ばれている。〈戒光院:泉涌寺山内町 〉

   青鷺が独り黙つて立つてゐる