木魚歳時記 第1752話

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 椿寺

 昔、加藤清正が「文禄の役」(ぶんろくのえき)で、朝鮮より持ち帰って秀吉に献上した椿が地蔵院に植えられている。この椿は、樹齢約四百五十年、五色の花びらが桜のようにハラハラと散ることで有名で、地蔵院は、椿寺(つばきてら)と呼ばれるくらい有名になっている。また、この椿は、速水御舟(はやみぎょしゅう)の、日本画「名樹散椿」のモデルともいわれているそうじゃ。いまは、この椿の二世椿が植えられているが、三月下旬になると、見ごろを迎えるようじゃ。また、この寺には「鍬形地蔵」(くわがたじぞう)の伝説も伝わっている。〈地蔵院:大将軍川端町 〉

     片栗の咲くころ北へ旅に立つ