木魚歳時記

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木魚歳時記 第1750話

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 釘抜さん 

 昔、紀伊国屋道林という長者がいたそうな。 或る日、長者の手が痛みだして止まらない。そこで、弘法大師が刻まれたと伝えられ、痛みの治療にご利益(りやく)があるという、石像寺のお地蔵さんにお詣りすることにした。長者は日参を欠かさなかったそうじゃ。すると、満願の夜に、長者の夢枕に地蔵尊が現れ、 「汝(なんじ)、前世に、知らずに悪いことを重ね、八寸の釘を打たれたり。我、いまそれを抜きとれり」と、二本の釘を示されたということじゃ。長者は目が覚めると、手の痛みは嘘のように消えていた。それから、石像寺は京の「釘抜さん」と呼ばれて親しまれている。〈石像寺:千本今出川上る 〉

    春の宵すいと出て来るなむあみだ