土間に人畳の上に羽抜鶏 岸本尚毅
前掲の{縁側に鶏が歩いて明け易し}(小笠原和夫)の作品と比べると、両作品の味わいは、はっきりと違います。「明け易し」の作品は、飄々と「実相」を描写しておおらかな作品です。一方、掲句は、二物を逆転させて対比することで、エスプリ(機知)を醸しています。似たような場面をテーマに描いても、作者の年齢とか作風・ネライの違いで、作品の「味」に相違が生まれます。これが俳句の醍醐味です。
土間に人畳の上に羽抜鶏 岸本尚毅
前掲の{縁側に鶏が歩いて明け易し}(小笠原和夫)の作品と比べると、両作品の味わいは、はっきりと違います。「明け易し」の作品は、飄々と「実相」を描写しておおらかな作品です。一方、掲句は、二物を逆転させて対比することで、エスプリ(機知)を醸しています。似たような場面をテーマに描いても、作者の年齢とか作風・ネライの違いで、作品の「味」に相違が生まれます。これが俳句の醍醐味です。