よく眠る夢の枯野が青むまで 金子兜太
{人体冷えて北東白い花盛り}{暗黒や関東平野に火事一つ}{冬眠の蝮のほかは寝息なし}{狼に蛍が一つ付いていた}いずれも、ぼくの好きな兜太さんの作品です。「俳句には可能なかぎりの自己表現をと願ってきた」。と、これは兜太さんがどこかで書いておられた言葉と記憶しています。形式主義のマンネリ作品が氾濫する中で、兜太さんが90有余歳ながら、なお、悠々自適に「尿瓶俳句」など発表される元気と活力に敬意を表する者であります。
よく眠る夢の枯野が青むまで 金子兜太
{人体冷えて北東白い花盛り}{暗黒や関東平野に火事一つ}{冬眠の蝮のほかは寝息なし}{狼に蛍が一つ付いていた}いずれも、ぼくの好きな兜太さんの作品です。「俳句には可能なかぎりの自己表現をと願ってきた」。と、これは兜太さんがどこかで書いておられた言葉と記憶しています。形式主義のマンネリ作品が氾濫する中で、兜太さんが90有余歳ながら、なお、悠々自適に「尿瓶俳句」など発表される元気と活力に敬意を表する者であります。