木魚歳時記 第1575話

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鶴の一声

 荒涼とした北の原野で聞く鶴の一声は、まことに周辺の寂寞(せきばく)を圧して、天にまで届きそうであります。転じて、すぐれた人物、賢者の発する、自信に満ちた一声は、周囲の者を感動させ、その内容は多くの人を納得させ、影響を与えるものであります。これがこのことわざの本意であります。しかし最近は、有力者、権力者の発する一言は、その内容が不合理であり、理不尽であったとしても、部下の立場にある者は黙って従わざるを得ない。そなふうに悪い意味に用いられるようです。さて「俳句は、作者にとっても、読者にとっても断固として完了しなければならない」。とありました。

   百僧の右繞礼拝鑑真忌  右繞礼拝(うにょうらいはい)