木魚歳時記 第1573話

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沈魚落雁(ちんぎょらくがん)

 「閉月羞花」(へいげつしゅうか)と続きます。いわゆる、魚は淵に身を沈め、空飛ぶ雁(かり)は見とれて落ちる。月は雲間に姿を隠し、花は恥じらいしぼんでしまう。絶世の美女にささげることばです。転じて、人間の目にはそれほどの美人と映っても、魚や、鳥や、月や、花にとって人間はどのように映るのでしょうか? 恐れて隠れてしまうのでは? そこを錯誤しなようにということわざです。世の男どもが、「久米仙」のごとく雲から転落しないでおくための戒めたことわざです。さて「肉体の衰えるのはいたしかたないが、俳句精神が老いるようではいけない」。とありました。

       尺蠖の死んだふりする査問会