木魚歳時記 第1533話

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蚌(ほう)を煮て珠(たま)の爛(ただ)るるを知らず

 「蚌」(ほう)とは、ドブ貝のことです。貝のうちがわに真珠貝のような光沢があります。したがって、たまにドブ貝の中に真珠を産することがあるようです。そのことを知らず、ドブ貝の外形に惑わされてそのまま煮てしまい、中にある真珠をだめにしてしまう。すなわち、その人の能力を見抜けず貴重な人材をだめにしてしまうことわざとして用いられます。さて「「季語にかぎらず、あらゆるものにはそのものの本意がある」。とありました。

       時折はうす目あけたる猫の妻